FPTグループは、方法論「FPT CASAN(AIネイティブ能力フレームワーク5段階)」を正式に発表しました。FPTの戦略的な取り組みは、組織・企業がAI成熟度を高めるための明確なロードマップを提示するものです。散発的な実証実験にとどまりがちなAI活用を、中核的な運用能力へと転換させ、長期的な競争優位の確立を支援していく姿勢を示しています。
FPT CASANは、世界的なAIの潮流が転換点を迎える中で登場しました。チャットボットや質問応答アシスタントといった単体のAIツールを巡る競争は、当初の新規性が飽和しつつある一方、AI全体をめぐる競争は、これまで以上に激化しています。今後の競争優位は、AIを実運用の仕組みとして自動化し、統制を利かせ、実質的な価値を生み出せる組織・企業へと移りつつあります。
一方で市場では、AI投資が急増しているにもかかわらず、多くの企業が投資に見合う価値を十分に創出できていないという逆説が見られます。先行する約5%の企業(future-built)のみがAIを実際に活用できており、売上成長率は他社の1.7倍、総株主利益(TSR)は3.6倍に達しているとされています。こうした状況を踏まえ、FPTは企業のリソース最適化と技術的自立を後押しする「FPT CASAN」を打ち出しました。

FPT CASANは、FPTが開発した、企業・組織のAI成熟度とAI変革の進捗を評価するための方法論です。5段階のAI能力フレームワークにより、戦略、データ、プロセス、技術、リスクガバナンス、人材といった中核要素における成熟度を実態に即して明らかにします。これにより、CASANは体系的なロードマップを提供し、企業・組織がAI変革を迅速かつ組織的に推進できるよう支援するとともに、運用効率の最適化につなげます。
◆具体的には、企業・組織の変革の道筋は5段階に区分されます。
・レベル1:Curious(好奇心)
個人または小規模チームが、それぞれのニーズに応じて自発的にAIを試行する段階です。
取り組みは個別的・散発的であり、共通基準はまだ確立されていません。
・レベル2:Augmented(拡張)
AIツールにライセンスが付与され、従業員や小規模チームの生産性向上を支援します。
ただし、組織全体のプロセス変革にはまだ至っていません。
・レベル3:Standard(標準化)
AIが業務プロセスに組み込まれ、データとシステムが組織全体で標準化されます。
この段階で、技術は統制可能な運用能力となり、専任人材も配置されます。
・レベル4:Automated(自動化)
人による権限委譲と厳格な監督の下で、AIアシスタントが複雑な業務ワークフローを
大規模に直接運用します。
・最上位のレベル5:Native(ネイティブ)
AIを中核に据えて運用モデル全体を再設計します。Agentがプロセスを統括し、
組織知は継続的にデジタル化されます。
KPIも、自動化そのものから、売上成長やビジネスモデル革新へと移行します。
FPTはCASANの方法論を通じて、企業・組織がAI変革の道程における自社の現在地を把握できるよう支援します。その上で、FPTグループは企業・組織ごとに具体的なロードマップを設計・提示し、散発的な技術実験を事業価値の創出につながる推進力へと転換させ、段階的に最上位レベルへの到達を後押しします。
同時に、CASANモデルに沿ったAI変革を成功に導く上で、FPTは人材を重要な要素と位置づけ、教育をその柱としています。企業には、AIエンジニアをはじめ、リーダー層、営業、コンサルタント、アーキテクト、セキュリティ、法務、人事など、幅広い領域で人材育成が求められています。こうした局面において、FPTは新たな段階へ進むAIネイティブ人材の育成に伴走する役割を担っていきます。
FPT CASANは、AI変革における大きな問いに向き合うための枠組みでもあります。すなわち「現在、私たちはどの段階にいるのか」「次に何に取り組むべきか」「必要な知識基盤・人材・知的財産は何か」「AIを実質的な価値創出につなげるにはどうすればよいか」という問いです。
現在FPTは、グループ全体で大規模なAI変革を力強く推進しています。CASANモデルに沿って自ら変革できる能力の証左として、プロセスの段階的な自動化を進め、社内システムにおけるAI Agentの導入も拡大しています。あわせて、人材育成も継続的に強化し、従業員がAIを効果的に実装できる体制づくりを進めています。
方法論「FPT CASAN 」は、AI時代におけるFPTグループの地位を裏づける戦略資産であり、デジタル時代における持続的な競争優位の創出につながるものとしています。
