エレクトロニクス業界における世界トップレベルの企業のS社は、アクセンチュアとの親密な関係があることにも関わらず、FPTソフトウェアにレガシー・トランスフォーメーションの実行を依頼しました。FPTソフトウェアのエンジニアによってリバースエンジニアリングプロジェクトがわずか4か月で完了されたことでS社の期待が報われました。そして、このプロジェクトによって、600万ドル近くの価値のある新プロジェクトが開かれました。
S社のサプライヤおよび生産チェーン管理システムはPower Builderプラットフォーム上で30年近く稼働しているため、内部がどのように処理されているかは誰でも正確に把握していません。したがって、S社がレガシー・トランスフォーメーションを実行して新テクノロジーに変換する必要があると判断しました。ただし、テクノロジーを切り替えた新システムはすべての業務仕様を対応できることを確保するために、既存のシステムの完全な仕様を見つける必要がありました。
ソースコードから仕様書に戻す作業はよくリバースエンジニアリング(RE)と呼ばれます。通常のシステム開発プロジェクトの場合、従来は、顧客の要件を受け取り、設計書(基本設計と詳細設計を含む)を作成し、コーディングしてから、テストを実施するという順番で行われます。ただし、リバースエンジニアリングの場合では、順序が逆になります。既存システムのソースコードから、設計書と仕様書を作成する必要があります。
これまで、FPTソフトウェアは多くの顧客の要求に対応してREを実装していました。しかし、FPTソフトウェアの実績では、ソースコードから詳細設計書を作成して、既存システムをスムーズに運用するためのドキュメントを必要とした顧客のニーズを満たしましたか、データベース構造を変更せずにソースコードを変換(再ホスト)していました。
この場合、お客様は完全に新しいテクノロジ(Microsoft Dynamics 365)に切り替える必要があるため、ソフトウェアアーキテクチャ全体だけでなく、データベースも完全に変更される必要があります。したがって、詳細設計書を作成しても、お客様の問題は解決されません。お客様は、ビジネス要件レベルの設計書を作成する必要があります。
プロジェクトマネージャのグエン・カン・ゴック(Nguyen Khanh Ngoc)氏は、過去に実行した他のREプロジェクトのやり方では、本プロジェクトを完了するには、技術的知識と業務の知識の両方を持っている「多くの」優秀な人材が必要であると判断しました。これは、人員配置とプロジェクト予算の両方の観点からすると、実現可能ではありません。
この状況の中、プロジェクトチームは、システム全体にREを実行するのではなく、引っかかる箇所だけを見つけて対応する方法でプロジェクトを実装すると提案しました。具体的には、コンサルタントはヒアリングを行い、顧客と相談して、引っかかる隅や隙間を正確に見つけて解決していました。それで、エンジニアリングチームは、これらの「死角」に関するソースコードを検索することに焦点を当てます。
プロジェクトマネージャーのグエン・コン・ビン(Nguyen Cong Binh)氏も次のように述べました。「これはFPTのソフトウェアで前例のないプロジェクトであるため、過去の事例を参照することは不可能です。」したがって、プロジェクトマネージャーの主な作業は、昼夜を問わず、特に顧客が何を望んでいるかをはじめ、実行方法、測定方法、メンバーが正しい方向に進むのを支援する方法などのことについて考えることです。
「オフショアのメンバーは、最初、システムにアクセスして使用できる環境が用意されることを期待していました。しかし、お客様側が対応できませんので、戦略が変更されました。お客様の全員が在宅勤務している最中、オンサイト担当者は依然として本プロジェクトに関わっているお客様のメンバーがいる事務所に行って、システムを実行し、専門的なスキルを学び、オフショアに伝えました。そのように、オフショアチームが設計をだんだん復元し、オンサイト担当者が要件に合わせて仕様書を書き直しました。チームの努力は、5回のリリースがすべてタイムリーでお客様からのコメントがないことによって、報われました。すべてはS様の期待のとおりでした。」とビン氏は述べました。
要約すると、FPTソフトウェアのエンジニアは4か月以内に約20の問題への解決方法を見つけました。お客様の代表者は、今回のREプロジェクトの成果が期待を満たし、要件の定義と新システムの設計に非常に効果的であることをもう一度確認しました。
5人のオンサイト担当者とダナン事務所の12人のメンバーとの組み合わせにより、プロジェクトは成功し、50万米ドルがもたらされました。その中で、すべてのメンバーの努力に加えて、プロジェクトの核と呼ばれるグエン・フオン・ホン・ハイン(Nguyen Phuong Hong Hanh)(GAM.SBD)の多大な貢献も忘れることができません。
S社に依頼されたREプロジェクトに成功したことで、FPTソフトウェアは困難で複雑な問題を解決する能力を証明できました。さらに重要なのは、本プロジェクトの「アウトプット」は、S社がFPTソフトウェアに依頼した新しいプロジェクトへの「インプット」になることです。